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2020年6月の記事一覧

交通安全教室開催


 昨日、1年生を対象に交通安全教室を実施いたしました。日光市から3名の交通教育指導員を招き、安全な自転車の乗り方などに関して御指導いただきました。自転車点検時のポイントについて説明を受けた後、校庭に設置した模擬道路を使って、実際に自転車走行をしました。生徒達は、途中チェックポイントを通過しながら、一時停止や左右後方の目視など、走行時の留意点を確認しました。

 

小さな時間を有効活用

 ふだん見過ごしているちょっとした時間を活用するという発想があります。社会人に向けて書かれた『すごい「勉強法」』高島徹治著(三笠書房)という本に示されていたことです。この本の中では時間が3つに区分されています。大時間、中時間、小時間です。大時間は土曜日や日曜日等、1日をフルに使える時間です。大時間の時間の中ではまとまった作業をすることができます。中時間は平日の家に帰ってからの時間です。約2、3時間。ある程度のことができます。小時間は15分前後の時間です。高島氏はこの時間を次のようにいいます。

 「勉強のできる人」と「できない人」の差は、小時間(細切れ時間)の使い方にあ
 ると言っても過言ではありません。p。138

 
 高島氏は、多くの人はこの小時間に気づいていず、「時間がない」と言っていると言います。
 小時間は作業をするには短か過ぎる時間です。この時間は電車を待つ間とか外に出かける前の時間とか、ちょっとした隙間の時間で、机で勉強できないような細切れの時間です。
 けれど、この時間に合った学習をすれば、小時間も有効な学習時間となります。例えば、暗記です。何かを暗記する時間として活用すれば、時間的にもちょうど良い時間となります。そのためには、中時間や大時間にその準備をしておくことが必要です。
 時間を上手に活用することで、限られた時間の中で量を確保することができます。
                         校長 見目 宗弘

部活動再開

 先週は、体を慣らす意味合いもあって、部活動はありませんでした。昨日から、まだ短い時間ながらも部活動を再開し、1年生も部活動見学を始めました。校舎内には吹奏楽部の楽器の音色が、校庭や体育館では運動部員の元気な声が響いていました。人との距離や対話などに注意しながらも、徐々に以前までの学校生活を取り戻しつつあります。

勉強の効果を倍増させる読書の習慣化

 スマホとは反対に実際に行った勉強の効果を倍増させる方法があります。それは読書です。読書は脳全体を使った活動です。読書の時間は脳がトレーニングをしているのと同じ状態になります。『最新脳科学でついに出た結論「本の読み方」で学力は決まる』川島隆太監修、松﨑泰・榊浩平著(青春出版社)には次の説明があります。

 
 本を読むとブローカ野、ウェルニッケ野、前頭前野という脳の大都市間に言語情報 
 が駆け巡ります。つまり、読書を毎日することで言語能力に関する神経迂回路網を
 走る情報の交通量が増大し、脳の大都市間をつなぐ太く強固な神経線維の束による
 高速道路が開通するというわけです。ちなみに、一般に言われる「頭の回転が速
 い」人は、ものごとを理解するのが速かったり、話の要点をつかむのが上手だった
 りしますよね。脳科学的には、読書を通した言語能力に関する神経回路の強化が、
 そのような頭の回転の速さにもつながる可能性があると言えるでしょう。pp.
 99-100

 
 読書を習慣化し、その上で勉強すると努力が結果に反映されやすくなります。       
                       校長 見目宗弘

努力を台無しにしてしまうスマホの長時間使用

 勉強時間を確保しても、その努力が無駄になってしまうことがあります。昨年度の学校だよりでもお伝えしたスマホやゲームの長時間使用です。スマホやゲームを1時間以上使用すると脳の活動が抑制されてしまうので、勉強の効果がなくなってしまうのです。
 このことを川島隆太先生の『スマホが学力を破壊する』(集英社新書)をもとに再確認していきます。川島先生は平成25年度、仙台市立中学校に通う全生徒2万2390名の仙台市標準学力検査、仙台市生活・学習状況調査の結果を分析して、学力と生活習慣との相関関係を次のようにまとめました。まずは全体的な相関関係です。

 児童・生徒の学習意欲を向上させるためにまず肝心なのは、基本的な生活習慣でし
 た。特に朝食の習慣です。家族で一緒に豊かな朝食を食べることが、子ども達の学習
 意欲を向上させ、結果、学力も向上します。次いで大切なのは、家族とのコミュニケ
 ーションでした。話をきちんと聞いてくれる家族がいる子ども達の学習意欲が高いこ
 とがわかりました。プロジェクト開始当初は、学校で教師が子ども達にどう接する
 か、どのような授業を行うか、どのようなクラスを運営するのかが、子ども達の学習
 意欲に強く関わるとばかり思っていたのですが、答えは違っていました。家庭で家族
 がきちんと子どもと向き合うことが、子ども達の学習意欲の源泉だったのです。p
 p.16-17

 そして、勉強時間とスマホとの相関関係です。
 
 最初にわかることは、自宅学習時間が長いほど成績が良いという当たり前の事実。次
 いでわかるのは、自宅で勉強しようが、するまいが、携帯・スマホを使う時間が長い
 生徒達の成績が悪いという事実。さらに細かく読み取っていくと、たとえ家で2時間
 以上勉強したとしても、携帯・スマホを3時間以上つかってしまうと、ほとんど家で
 勉強をしないけれども携帯・スマホを使わない生徒達の方が、成績が良くなってしま
 うという事 実。p.18
 
 スマホを3時間以上使うと勉強を2時間以上しても、ほとんど勉強しない生徒の方が成績が良くなってしまうというのはショックです。
 先ほど脳の活動が抑制されると書きましたが、スマホやゲームの長時間使用は情報処理をし、思考の中枢を担う前頭前野に影響を与えてしまうからです。
 
 しかし、ゲームに慣れたとたんに、前頭前野が活動しなくなるばかりか、何故か逆
 に、安静時よりも活動量が少なくなる前頭前野の「抑制現象」が生じたのです。どの
 ようなゲームでも前頭前野に強い抑制がかかりました。p.180
 
 こうなると、ただ単に勉強時間を増やせば良いということではなくなります。効果が出るように生活を整えてから、勉強時間を増やすということが大切になります。脳の抑制に影響が出ないスマホ等の使用時間は1時間未満だと言われています。
                       校長 見目 宗弘