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2020年7月の記事一覧

大会や入試での気持ちの整え方

 勉強の資料をまとめていて、大会や入試のときの気持ちの整え方について書かれたものがありましたので、示しておきます。緊張をほぐすには「息を長く吐くこと」、不安になると気持ちが後ろ向きになってしまうので、気持ちを前向きにもっていけるように考えておくことなどが書かれたものです。      
                        校長 見目 宗弘
本からの引用 緊張への対処法.pdf
本からの引用 入試当日の気持ちのもち方.pdf
本からの引用 入試当日実力を発揮する方法.pdf

中3の受験までの学習

 勉強法は前回までで終了です。途中、専門的になってしまいわかりにくくなってしまったと反省しています。大幅に見直し、わかりやすくコンパクトにして生徒の皆さんが使えるものにしたいと思っています。
 さて、中学3年生の皆さんが受験までどんな勉強をすればよいのか、おおまかな目安を新聞記事からまとめたものを添付しました。今年は夏休みが短く、勉強の仕方が難しい年です。というのは、いつもは夏休みに1,2年生の復習をすることができるのですが、今年のように短い夏休みだとそれも簡単ではありません。だから、時間をうまく使うことが大切です。部活動を引退したら、下校後の時間ができるので、その時間を1,2年の復習にする時間にあててください。毎日うまく使えば、結構、復習できると思います。
                          校長 見目 宗弘
新聞からの引用 中3受験に向けた対応.pdf

苦手な部分はノートを作り、対応する

 できなかった問題をノートにまとめ、教訓を導き出しておくことはその後の財産になります。これは、中学1年生から実施できます。
 中学3年生になると、この勉強方法が威力を発揮します。高校入試の過去の問題、過去問の活用です。中3になると過去問を解いて入試に備えますが、過去問で力試しをするという面とともに過去問を解きながら勉強すると考えると、過去問後のノート作りがとても有効な勉強方法になります。
 次に示すのは過去問を解いて採点した後の行動の説明です。

 
 すると、出題傾向や形式・自分の得意なところと不得意なところなどがわかり、最
 適な対策が立てられます。当然のことですが、問題を解いたあとは徹底的に復習
 し、不得意なところをなくしていきましょう。それに有用なのは参考書です。復習
 は教科書と授業ノートを用いて行うのが基本ですが、時間を有効に使いたいときに
 は、参考書がおすすめです。要点がわかりやすく整理して書かれているので、よく
 理解できます。「苦手箇所ノートにまとめて」開倫塾講師 添田仁実『読売新聞』
 2016年(平成2 8年)9月11日(日)

 
 過去問を解き、苦手なところを自分で知り、勉強し直して苦手を克服します。上記の復習に加え、次のように「まとめノート」を作るとさらに効果的です。添田先生は続けます。

 
 教科書・テキスト・問題集・各種のテストの問題を解いてできなかったところ、つ
 まり苦手な箇所の重要事項や要点などをまとめるのです。これは自分専用の参考書
 になります。常に持ち歩いて繰り返し読み、すべて覚えると、苦手な箇所が解決で
 きます。

 
 「まとめノート」を作るのです。まとめておけば、苦手な部分を後で一挙に復習でき、苦手克服の手立てとなります。気づいた教訓を書き加えておけば、さらに理解が深まり価値のあるノートになります。同様の問題が出題されても、対応できるはずです。
 なお、過去問は中3の2学期から解き始めるのが理想と言われています。それまでに中1、中2の復習ができていない場合には、復習をすませてから、行うのが良いです。11月頃からでも間に合うと言われています。  
                      校長 見目 宗弘

問題を解いた後を大切にする

 「抽象化」ではありませんが、教訓という言葉で、次のテスト等への対応をまとめている文章があります。

 
 そこで、ぼくが大切だと思うのは、与えられた「チャート」や「鉄則」がなくて
 も、そのようなルールを、問題を解くごとに自分で作り出す経験を踏むことだ。こ
 れは、とくにうまく問題が解けなかったときにこそやってほしい。つまり、「な
 ぜ、自分はうまく解けなかったのか」「この問題を解くことによって何がわかった
 のか」という「教訓」を問題から引き出すということである。p.134『勉強法
 が変わる本ー心理学からの アドバイスー』市川伸一著(岩波ジュニア新書)

 
 ここでいう教訓は気づいたことです。他の問題に使うことができるものを導き出しているという点においては、「抽象化」と同じ働きをしています。これは応用問題への対応にもつながります。               校長 見目 宗弘

応用問題には2段構えで対応する

 問題の解き方のパターンを頭に入れておくことで応用問題に対応できることを前回確認しました。たくさんの応用問題を解くことで、解き方のパターンが自然と「抽象化」できるはずです。
 しかし、入試問題には今までやったことのない初めて見る問題が出ることもあります。問題を作成する側としても必死で作問しているので、「今までに見たことがない問題」が出題されても何ら不思議はありません。このような初見の問題にはどのように対応したら良いのでしょうか。
 初めての問題は、授業中、試行錯誤して問題を解いたように地道に解いていくしかありません。

 
 しかし、定石を知っているだけでは、定石にない問題で立ち往生してしまう。そこ
 で、自力解決派の言うように、新しい問題にあたるごとに、どのようにすればいい
 かを考える習慣をつけることが必要になる。ただしこのときも、やみくもに考えれ
 ばいいというわけではなく、
    ・図を書きながら考える
 ・簡単な問題にするにはどうするかを考える
 ・何が求まればいいか、逆向きに考えてみる
 などのかなり一般的な方法をワザとして使えるようになることが上達の早道なので
 ある。pp.125-126『勉強法が変わる本ー心理学からのアドバイスー』市
 川伸一著(岩波ジュニア新書)

 
 初見の問題は、地道に問題を解いていくしかないのです。そのためには、授業中行っているように、答えを出す手がかりを片っ端から見つけていくことが必要です。授業中の試行錯誤の経験がテスト中、生きてきます。「やっていない問題だ」とあきらめず、ボトムアップ的に問題を解いてください。難しいと思える問題も後から解説を聞けば「なんだ、そういう風に考えれば良いのか」と思える問題のはずです。
 まとめます。
 応用問題への対応は2段構えの対応になります。
 最初は、解き方のパターンを適用してトップダウン的に解いていく方法で対応します。この方法が使えない時は、情報を集め、整理し、ボトムアップ的に問題を解いていくことになります。テストの中にはこの初見の問題が1つはあると思ってテストに臨んでください。そして、その問題では「粘り強く考えることができているか、試されている」と思ってください。出題者も「解答者が考えることができているか」を知りたいからです。
 応用問題を数多く解き、解き方のパターンを「抽象化」して頭の中に入れておくこと、時間がかかっても地道に考える習慣をつけておくことが応用問題を解く準備になります。                  
                         校長 見目 宗弘