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応用問題が解けない理由

 応用問題が解けないという悩みは多くの学生に共通する悩みです。応用問題が解けないことに対して、どのように対処すればよいのでしょうか。
 次の文章を読むと、「法則的知識」「抽象化」というものが鍵となることがわかります。

・応用というのは、「知識が、与えられたり生成されたりしたところを越えて、適用さ
 れ得ること」と定義していいかと思います。エピソードのような個別的知識で項目間
 の隙間を埋めても、それで他の対象に応用できるようになるわけではありません。け
 れども、法則的知識で理解していると、他の対象への応用が容易です。p.94
  『間違いだらけの学習論』西林克彦著(新曜社)
・私自身、成績が上がらずにいたときの大きな悩みが、「同じ問題しか解けない」とい
 うものでした。(中略)何が問題なのか。どう改善すればいいのか。考え続けた結
 果、ある答えが見つかりました。それは、「抽象化」という方法です。私が出した結
 論は、「今目の前にある問題が解けることが大事なのではなく、今目の前にある問題
 から、他の問題にも通用する原理原則を学ぶことが重要なのだ」ということでした。
 つまり、一つの問題から、他の問題にも応用できることを見つけ出せ、ということ。
 一つの具体的な問題を見るのではなく、そこから抽象的な原理原則に目を向ける。
 pp.60-62『勉強の結果は「机に向かう前」に決まる』池田潤著(サンマーク
 出版)
 
 どちらも個々の問題を離れて他に使えるものを導き出すということが共通しています。応用問題が解けない理由は個々の理解にとどまっているためです。
 では、抽象化するにはどうしたら良いのでしょうか。
                           校長 見目 宗弘