抽象化する方法
『勉強の結果は「机に向かう前」に決まる』池田潤著(サンマーク出版)には抽象化する方法が次のように出ています。
では、どうすれば「抽象化」することができるのか。2つの方法があります。一つ
目は、「なぜ、そうなるのか?」に着目することです。(中略)とにかく問題に向
かう度に「なぜ?」とつっこみを入れてください。問題を間違えた。なぜ?Aでは
なく、Bが答えだった。なぜ?書かなければならないことを書けなかった。なぜ?
場合分けをした。なぜ?とことん、「なぜ」を突き詰めていく。すると、自然に抽
象化がなされていきます。(中略)もう一つ、「抽象化」してあらゆる問題に対応
するための方法を紹介します。それは、「同じ問題は二度と出ない」というマイン
ドセット(考え方)で勉強するということです。(中略)同じ問題が出ると思って
勉強すると、「記憶量」は増えるかも知れません。しかし、そういう意識で勉強す
ればするほど、思考することを忘れていきます。思考することを忘れて勉強をして
いくと、初見の問題や、自分で考えさせられるような問題は解けない頭になってし
まうのです。(中略)逆に「同じ問題は二度と出ない」と思って勉強をするとどう
なるか。自然にそこから原理原則を学ぼうとします。pp.62-66
抽象化する方法は、解法を見て、「なぜ」と考え、他に応用できる原理原則を導き出すことです。これができるとトップダウンの情報処理ができ、応用問題が解けるようになります。理屈はこうですが、まだ、なんとなくしかわからないので、次回は囲碁や将棋の例を見て考えていきます。 校長 見目 宗弘