勉強のプロセスも大切にする
前回、勉強において情報活用のプロセスが大切だと書きました。クイズの東大王の伊沢拓司さんもクイズに答えるためにそのような取組をしていることを著書『勉強大全』(KADOKAWA)に書いています。
僕は万物を少しずつ知って極めようとしたのではなく、番組を分析し、頻出の問題を
集め、自分の苦手形式を繰り返すことで弱点を埋めていったのです。p.47
集め、自分の苦手形式を繰り返すことで弱点を埋めていったのです。p.47
伊沢さんは分析し、情報を収集し、しぼり込み、知識を獲得しています。知識を獲得するプロセスが課題解決の過程となっています。このような取組であれば、プロセス自体も財産です。このような取組をするから受験勉強も財産となります。
今振り返ると、受験勉強は、その後の僕の人生に役立ったと思います。学歴や勉学の
話ではありません。自分を目標の前に立たせ、攻略法を考え、自己分析で弱点を直視
し、一日一日進んでいく。その過程で、今後の人生での難題への向き合い方を、わず
かばかりでも知ることができた、そんな気がします。p.354
中学生の皆さんの関心はいかに覚えるかということだと思いますが、取り組み自体も大切にしてほしいと思います。「どう理解し覚えるか」「どう活用するか」を考え、工夫を凝らしながら勉強するということです。勉強を通して、課題解決の手続きを身に付けることは人生にとって大きな財産となると思います。 校長 見目 宗弘