理解の当面のゴールはトップダウンの情報処理である(3)
残念ながら教科書には「リード文」がありません。それは、最初に答えがわかってしまうとつまらないから、1つ1つ発見していけるように、教科書が構成されているためです。
リード文は自分で作るしかないです。自分で作る場合、最初には作れません。内容を知らないからです。単元の区切りや終わりにノートにまとめていくことになります。まとめながら、学習内容を整理するので、理解が深まります。中学1年生や2年生で作ったノートはとっておき、入試の勉強のときに使いましょう。まとめを読むことで、自分で作ったリード文を読むことになり、一気に学習内容を思い出すことができます。まとめの文がリード文としての役目を果たします。
参考として、新聞に載っていたまとめについての記述を示します。
社会 教科書や単元や内容の区切りのよいところで、基礎知識を定着させるための
「まとめノート」を作りましょう。まとめノートを作ると、細かな知識が整理さ
れ、全体像や流れがつかみやすくなります。さらに、ノート作りは、要点をつかん
で端的にまとめる練習になり、記述問題に対応できる力を養うことにもつながりま
す。 開倫塾 渡辺裕子「社会は『音読とノート作り』」『読売新聞』2014年
(平成26年)5月9日(金)
理科 これらを全て正解するには、語句と公式に加えて、実験や観察の方法・手
順、経過と変化の理由、注意点とその理由、結果とその考察、グラフや表の読み取
りを総合的に理解し身に付けていることが不可欠です。そこで実行してほしいのが
次の学習です。
①教科書の内容を、実験や観察、グラフ、表、写真などを含めて隅から隅まで丁寧
に何度も読む。②実験器具の使い方、実験方法、観察の手順、結果をノートにまと
める。頭にイメージが残りやすいように、図やグラフも手描きする。
開倫塾 徳田進「理科 総合的な理解必要」『読売新聞』2015年(平成27
年)5月22日(金)
これらのノートがあれば、トップダウンの情報処理ができます。 校長 見目宗弘