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勉強する目的

 勉強について整理すると、大変なことをしなくてはならない気持ちになり、「知識を覚えたり、情報活用力をつけたり、そこまで大変な思いをしてわざわざ勉強しなくても良いです」という声が中学生の皆さんから聞こえてきそうです。しかし、それは教育が当たり前に施されている日本にいるから思えること。
 今から100年以上も前の話になりますが、学校制度ができた頃のイギリスでは「子どもは大切な労働力なのに、どうして子どもを学校に行かせなくてはならないんだ。」と、保護者が学校に殴り込みに行ったという記録が残っています。このような歴史を振り返ると、学校に来て勉強することは、皆さんの大切な権利であるように思います。
 自分自身のために、勉強するという権利を行使してほしいと思います。その上で、次のような言葉があることを心のどこかにとどめておいてくれたら、うれしいです。
 
 人はなぜ勉強しなくてはいけないのか。私自身の考えを申しますと、「人や社会の役
 にたつための勉強する」が答えです。他者の役に立つために、私たちは生まれてき
 た。愛する家族のため、愛する隣人のため、愛する社会のために私たちは生きている
 のだと、そう考えています。p.16
 『伸びる子の法則 自ら学ぶ習慣が身につく学習法』森山真有著(PHP文庫)
                                                         校長 見目 宗弘