校長室だより

校長室だより

2学期が始まりました

長い夏休みも終わり、2学期が始まりました。みなさんいかがお過ごしでしょうか。

子どもたちは笑顔で元気に登校してきました。始業式では、「2学期は多くの活動や行事があります。農園活動も部活動も、そして運動会や文化祭も、たくさんの方々に支えられて実施でき、みんなは参加することができるのです。友だち、先輩後輩、先生、保護者、地域の方々の支援や理解と協力があってこそです。そんなみなさんに『感謝』の気持ちを忘れないようにしましょう。」と話しました。また、「校舎や教室、体育館などにも感謝の気持ちを持って、使用することができたらいいですね。」とも話しました。

2学期の合い言葉は「感謝」です。感謝の気持ちを持って3月の閉校を迎えたいと思います。これからも本校をどうぞよろしくお願いいたします。

ちなみに、暑い中ですが、校長室廊下のアカハライモリ君も元気でした。

よろしくお願いします

今年度から小来川小中学校の校長になりました長沼孝司です。よろしくお願いします。私の専門は理科でもあり、動物や植物が大好きなので、自然豊かな小来川の地に赴任できて幸せいっぱいです。

小来川小中学校は今年度いっぱいで閉校となります。児童生徒が、「充実した毎日だった。」「小来川小中に通えてよかった。」と言えるように、教職員が一丸となって支援していきたいと思います。

保護者の皆様、そして地域の皆様、よろしくお願いいたします。

 

今年度のご支援、本当にありがとうございました。

 地域の皆様、保護者の皆様、1年間たいへんお世話になりました。 今まで小来川小中学校の教育活動を温かく見守っていただき、心より感謝申し上げます。 今年度、地域の皆様と共に4年ぶりに開催いたしました運動会や文化祭は、私にとっても子どもたちにとっても最高の思い出となりました。 皆様のご理解やご協力をいただきまして、3月11日の卒業式が無事終わり22日の修了式をもって、令和5年度の全教育活動を終了します。 本当にありがとうございました。

本校を支えていただいている地域や保護者の皆様のご厚意に甘えることなく、私たち教職員も子どもたちの健やかな成長のために、来年度も全職員力を合わせて精一杯努力いたします。 閉校まで残り1年間となりますが、児童生徒、地域や保護者の皆様、そして教職員との繋がりを大切にして、次年度へ繋げて参りますので、どうぞよろしくお願いいたします。

元気いっぱいの子どもたち

 寒さが身にしみる季節となり、日の出も少しずつ遅くなってきました。あわせて私の起床時間も少しずつ遅くなりつつありますが、寒さに負けないよう頑張っています。

 さて最近は、全国的にインフルエンザが猛威をふるっており、先月県内においても5年ぶりに「警報」が発令されました。12月中の警報は、14年ぶりとなるそうです。学校では、手洗い・うがいの励行や、風邪症状のあるときはマスクを着用するなどの対策を、引き続き徹底していきたいと思います。

 そんな中、子どもたちは毎日元気いっぱいに過ごしています。小学生は、休み時間にみんなで持久走の練習をしたり、サッカーやバレーボールで遊んだりしています。最近は、中学生も昼休みに自主的に校庭を走るなど、身体を鍛えています。

 まもなく冬休みに入ります。子どもたちにとって有意義な冬休みとなりますよう、健康管理等、各ご家庭でのご協力をお願いいたします。

感動をありがとうございました。

 10月28日(土)たくさんの地域の方々や保護者の皆様にご来場いただき、4年ぶりに小来川文化祭を盛大に開催することができました。日頃の学習の成果を発表し、大勢の方々にご覧頂き、どの発表の後にも、会場の皆様より温かな拍手を頂き、子どもたちは満足感や達成感を得ることができたと思います。教職員もまた、子どもたちの表現力を育成するという目標を達成することができたと思います。加えて、子どもたちにとっても教職員にとっても貴重な体験と学びの機会となりました。そして、地域の方々の素晴らしい作品展示や演奏をご披露いただき、思い出に残る文化祭となりました。感動をありがとうございました。

4年ぶりの運動会

 彼岸を過ぎても厳しい残暑が続いていましたが、最近は一気に気温が下がり、朝晩は随分と涼しくなりました。

 今年度の「小来川ふるさと大運動会」は、児童生徒会のスローガン「一致団結 絆で 勝利をつかみ取れ!」のもと、子どもたちだけでなく地域全体が一致団結し楽しく実施することができました。また、4年ぶりにご来賓の方々をお招きし、たくさんの保護者やご家族、地域の皆様のご臨席のもと、盛大に開催できましたことに心より感謝申し上げます。

 今月末には、こちらも4年ぶりの「小来川地区文化祭」が行われます。現在子どもたちは、文化祭に向けて一生懸命練習に励んでいます。盆踊りでご披露できなかったお囃子の演奏もあります。ぜひご来校いただき、子供たちの練習と学びの成果をご覧ください。

充実した2学期を

 34日間にわたる夏休みを終え、2学期が始まりました。夏休み中、22名の子どもたち全員が大きな事故もなく、無事に2学期を迎えられたことを大変嬉しく思っています。
 始業式では、この長い2学期を充実させるための方法について話しました。それは、終わりを意識するということです。終わりまでの日数を意識することで、一日一日の使い方が変わります。特に中学3年生にとっては、2学期は進路を決定する大切な時期となります。更に、中学3年生は卒業までの日数を、そして下級生は進級までの日数を意識することで、一日一日を悔いのないよう大切に過ごして欲しいと思います。
 さて今年の夏は、過去最多の猛暑日を記録するなど、記録的な暑さの毎日が続き、各地でゲリラ豪雨や台風などによる被害の報道もされました。小来川地区でも4年ぶりの開催予定だった盆踊りが台風のため中止となってしまい、とても残念に思いました。
 しかし2学期は、小来川ふるさと大運動会や文化祭が4年ぶりに開催されるということで、とても楽しみです。今後も熱中症や新型コロナ感染症への基本的な対策に万全を期して、2学期の教育活動が停滞しないようにしてまいりたいと思います。保護者や地域の皆様には、引き続き本校の教育活動へのご理解とご協力をどうぞよろしくお願いいたします。

有意義な夏休みを

 1学期も無事終わりを迎えました。子どもたちは、たくさんの行事を経験し、確かな成長を見せています。小学2年生から4年生までの遠足では、4年生の子どもたちがリーダーとして、しっかりと下級生の面倒を見ていました。中学校の部活動では、バドミントンと陸上の2つの大会において、多くの生徒が昨年度より良い成績を残しました。特に、陸上では中学3年生の2名が、7月25日の県大会に駒を進めることになり、活躍が楽しみです。一方、部活動を引退した中学3年生は、放課後学校で自主学習に取り組んでおり感心しました。これからの夏休みの過ごし方が、希望進路の実現に確実に繋がります。自分に合ったやり方で、しっかり学力を付けてください。
 今年度は、4年ぶりに「小来川ふるさと大運動会」が開催されます。この他にも2学期には、たくさんの楽しい行事が待っています。暑い夏休みをしっかりと乗り切り、始業式には元気に登校し、2学期のスタートを笑顔で迎えて欲しいと思います。

地域と共にある学校づくりを

 本年度がスタートして、はや1学期も折り返し地点を過ぎました。中学校の部活動の夏の大会は、今年度から6月の実施となり、中学3年生にとっては、この大会が終わると引退となります。悔いのないように頑張ってもらいたいと思います。

 さて、去る6月6日に「学校運営協議会」が開催されました。今年度から設置された「学校運営協議会」では、学校運営に教育委員会から任命された保護者や地域の皆さんなどの声を積極的に生かし、地域と一体となって特色ある学校づくりを進め、学校の様々な課題解決に参画していただくことが目的です。

子どもたちは、日々健康に気をつけながら授業や行事、委員会活動などいろいろなことに取り組んでいます。今後とも、本校の教育活動の充実のめに、ご支援を賜りますよう、どうぞよろしくお願い致します。

本格的なスタートを

 新緑の季節となり、さわやかな風が私たちの心を和ませてくれています。新年度が始まり1ヶ月が過ぎました。大型連休も終わり、子どもたちは新しい教室や新しい先生にも慣れ、本格的な行事や生活がスタートしました。

 そんな中、中学3年生は5月10日(水)から12日(金)までの3日間、京都・奈良方面への修学旅行に行ってきました。生徒たちには修学旅行の意義の中から、特に大切だと思われる2つを紹介しました。1つ目は、「非日常体験」です。日常とは異なる環境や集団生活において、自然や文化・社会に親しみ、新たな視点から学校生活や学習活動を振り返り、見聞を広げ深めて欲しいということです。2つ目は、「思い出づくり」です。友だち同士や先生との人間的な触れ合いを深め、精一杯の楽しい思い出をつくってほしいということです。修学旅行を通じて、友だちを思いやる姿や節度ある行動を目の当たりにし、生徒たちの更なる成長を感じました。

 ぜひ、この修学旅行で学んだことを今後の学校生活に生かし、最後の運動会や文化祭で、最上級生として活躍してくれることを楽しみにしています。そして、切磋琢磨しながら希望進路の実現に向けて頑張る姿を、後輩たちに残してくれることと期待しています。

新年度を迎えて

 春の日差しのような元気いっぱいの子供たちを迎え、令和5年度がスタートしました。日頃より地域の皆様、保護者の皆様には、本校の教育活動に深い御理解と御支援をいただき、心より感謝申し上げます。4月11日の入学式で中学1年生1名を迎え、全校児童生徒22名と教職員23名で教育活動をスタートできることを嬉しく思います。

 さて、学校におきましても、新年度より文科省のガイドラインに則ってコロナ対策が緩和され、マスクの着用が個人の判断となりました。また、多くの教育活動の制限も大幅になくなり、コロナ前の通常を取り戻すことができるのではないかと期待しています。今後も必要に応じて引き続きコロナ対策を講じながら、教育活動を進めていく所存です。どうぞよろしくお願いいたします。

   

○学校教育目標「心身の健康を一に 学びを求め 礼節を舎す児童生徒」

○学校経営の基本理念

「一人一人の児童生徒の人格を尊重し、個性の伸長を図りながら、児童生徒自ら現在及び未来における自己実現を図っていくための自己指導能力の育成に努める。」

○目指す子ども像

・心身共に健康で、自ら問題を発見し解決できる児童生徒(体)

・広い視野と見識を持ち、主体的に判断できる児童生徒(知)

・多様な人々と協働できる児童生徒(徳)

本年もよろしくお願い申し上げます

 明けましておめでとうございます。年末年始は天候に恵まれ、保護者や地域の皆様にも穏やかで幸多き新春をお迎えのこととお喜び申し上げます。

 さて、新しい年が始まり、子どもたちも新しい気持ちで新学期を迎えられたのではないでしょうか。学年の始まりは四月からですが、始業式では子どもたちが年の初めの引き締まった気持ちで臨んでいる様子が見られ、うれしく思いました。期間が短い3学期ですが、学年のまとめと次年度の準備をする大切な時期です。子どもたちにとって、一年間の成長を自覚し、希望をもって次の目標が設定できる学期にしたいと思います。また、子どもたちのがんばりを認め、励まし、一人一人の成長を見守っていくために教職員一同、力を合わせていく所存です。今学期も、保護者や地域の皆様のご理解とご協力をよろしくお願いいたします。

 なお、新型コロナウイルス感染症については、依然として先行きが見えない状況です。また、インフルエンザの流行も見られます。各ご家庭でも引き続き、感染症対策をよろしくお願いいたします。

2学期を振り返って

 12月に入り急に冬らしくなってきました。今年は、カタールでサッカーワールドカップが開催され、日本代表も決勝トーナメントまで進むことができました。決勝トーナメントの一回戦は、真夜中の試合となりましたが、多くの皆さんが声援を送っていたのではないでしょうか。PK戦の末残念ながら負けてしまいましたが、たくさんの勇気と感動を頂きました。また、日本チームの快進撃と共に、代表チームのロッカーの後片付けやサポーターのみなさんのゴミ拾いも大きな話題となっていました。

 さて、コロナ禍での学校生活も3年目となりました。2学期は、運動会、小学校のスケート教室や落合西小学校との交流学習、小中学校の中宮祠小中とのオンライン学習等、比較的順調に実施できました。今また感染者数が増え第8波に入ったという報道もあり、気が抜けないところではありますが、今後も感染が広がらないように十分な対策をとったうえで、今この瞬間にしか体験できないことを少しでも多く体験させていきたいと思っています。そして、夢と希望のある令和5年へと繋げていきたいと思います。

 保護者や地域の皆様、本年の本校へのご支援とご協力、誠にありがとうございました。心より感謝申し上げます。そして来年もどうぞよろしくお願いいたします。

三匹の鯛

 秋も深まり、日中は暖かい日もありますが朝夕はめっきり冷え込むようになりました。それでも、毎朝子どもたちは、遠くから「おはようございます。」と元気に挨拶をしてくれます。

 ところで以前、人の心の中には「三匹の鯛(タイ)」が住んでいるという話を聞いたことがあります。これは、「褒められタイ」、「認められタイ」、「頼りにされタイ」の三匹だそうです。自分は人の役に立つ、必要とされると感じることで自己有用感が高まり、自分に自信が持てるようになります。この三匹を上手に育てることで、子どもたちは大きく成長できると思います。私たち大人は、子どもたちに「タイ」を育てる言葉(よくできたね、よくがんばったね、ありがとう、助かったよなど)を機会をとらえて、繰り返し伝えていくことが大切だと思います。
 そして二学期には、たくさんの行事がありますが、行事に限らず日常生活においても、子どもたち一人一人の心の中の「三匹のタイ」を育てたいと思っています。また、子どもたち同士も互いのよさを伸ばし合える言葉を交わし合うことができるように支援し、自己有用感を高められるようにしていきたいと思います。

 空気が乾燥し、新型コロナウイルス感染症に加えて、インフルエンザが流行する季節となりました。引き続き感染症対策を心がけ、体調を崩さぬよう気をつけていただきたいと思います。今後とも、本校の教育活動への御理解、御協力をお願いいたします。

 

夢を感動へ 感動を未来へ

 朝晩は随分と涼しくなり、寒暖の差が大きくなってきました。体調を崩さないように気をつけてほしいと思います。日が暮れるのが早くなり、運動会の終了を待って、一気に秋の訪れがやってきたように感じます。
 新型コロナウイルス感染症が拡大して3年目、今年も運動会を学校単独ではありましたが実施することができました。当日は、澄み切った青空の下、絶好の運動会日和となりました。今年度は、小来川小中学校伝統の応援合戦も復活し、お囃子やダンス、そして係活動など、子どもたちの団結と活躍する姿をたくさん見ることができました。素晴らしい運動会となり、とても感動しました。観覧につきましては、制限をなくし多くのご家族の皆様に応援して頂くことができました。残念ながら地域の皆様には公開できませんでしたが、無事に運動会を実施することができましたことに改めて感謝申し上げます。加えて地域の皆様や保護者の皆様には、校庭の除草や後片付け等に御協力頂き、本当にありがとうございました。
 さて、「夢を感動へ 感動を未来へ」というスローガンのもと、42年ぶりに開かれた栃木国体も閉会式を迎えました。私もサッカーの競技役員として、参加する機会に恵まれました。アスリートのみなさんが夢に向かって突き進む姿が、本校の子どもたちの姿と重なり、感動しました。子どもたちの頑張りが、自信となって未来に繋がることを、そして、小来川小中学校の後輩たちに繋がることを願っています。
 

実りある2学期に

 長かった夏休みが終わり、学校には、子どもたちの明るい笑顔が戻ってきました。
 始業式では、子どもたちに、『あなたがくだらないと思っている今日は、昨日亡くなった人がなんとかして生きたかった、なんとしてでも生きたかった今日なんです。』という「ひすいこたろう」さんの言葉を紹介しました。二学期は運動会をはじめ、小学生は稲刈り、農園の収穫、スケート教室、中学生は職場体験学習や奥日光自然体験学習と思い出に残る行事がたくさんあります。まだまだ暑い日が続きますが、体調に気を付けながら、生きている今日一日一日を大切にして、何事にも一生懸命に取り組み、実りある学期にしてほしいと伝えました。
 さて、最近は、感染症防止に十分配慮しながらも、徐々に日常を取り戻していこうという社会的な流れとなっています。今年度の運動会も学校単独での実施となってしまいましたが、感染症防止の観点から制限を加えながら、小来川小中学校伝統の応援合戦や綱引き、玉入れなども復活させる予定です。前述の通り、子どもたちにとって二学期は、年間を通して最も充実した学期になることが期待されます。同時に、様々な行事を通して大きく成長してくれることを期待しています。
 全職員で協力し、子どもたちの健やかな学びを保障しながら、全ての子どもたちが安心して楽しく通える魅力的な学校にしていく所存です。
 今後とも、保護者や地域の皆様のご理解ご協力をよろしくお願いいたします。

「心と体を鍛え 有意義な夏休みを」

 早いもので、1学期も終わり、子どもたちの大好きな夏休みがやってきます。1学期は、小学生は5,6年生が鎌倉方面への修学旅行、3,4年生が板荷での宿泊学習。中学生は、全学年での東京方面への遠足とたくさんの行事をとおして、心も体も大きく成長しました。
 さて、栃木県を含む関東甲信地方は、平年より22日早く、梅雨明けとなりました。6月中の梅雨明けは、4年ぶりだそうです。ただこれほど暑くなりますと、熱中症等心配な面もあります。最近では、再び新型コロナウイルス感染症の新規感染者数が増えています。学校では、基本的な感染防止対策を継続しながら、今できることを、子供たちと向き合って今後も取り組んでいきたいと思っています。また、熱中症対策として、こまめな水分補給と人と距離のとれる場所ではマスクを外すよう、子どもたちに指導しています。子供たちへの声掛けと共に、教職員もマスクを必要としない場面では率先して外し、子供たちと一緒に熱中症の予防に努めています。
 夏休み中は、日常の生活が学校中心から家庭中心となります。御家族で過ごす時間を大切にしていただき、子どもたちがのびのびと安全に過ごしながら心と体を鍛え、2学期には更に成長した姿で登校してくれることを楽しみにしています。保護者や地域の皆様には、引き続き本校の教育活動への御理解と御協力を賜りますよう、改めてお願い申し上げます。

「梅雨の時季には読書を」

 最近の子どもたちは、あまり本を読まなくなってきたと言われています。学年が上がるほど、その傾向が強くなるようです。そんな子どもたちが読書好きになるには、興味のわく本と出会うことが大切です。先日、業者さんが持ってきた沢山の本の中から図書室に置きたい本を選ぶ「巡回図書」がありました。教職員は子どもたちに読ませたい本を、中学生は読んでみたい本を選びました。楽しそうに本を選んでいる中学生の姿が、とても新鮮でした。また、読書をすることが多い子どもほど、コミュニケーションスキルや礼儀・マナースキルが高い傾向にあるそうです。そして、本を読むと集中力や忍耐力が養われることが最大のメリットだそうです。ぜひ御家庭で時間がある時には、図書館や書店に連れて行っていただき、子どもたちが興味や関心を持てる本に出会う機会を作っていただけたらと思います。その他、家族で一緒に読書をしたり、同じ本を読んで感想を共有する楽しみ方もおすすめです。
 6月は、梅雨の時季となり外遊びもできない日もあると思います。スマホやタブレットでゲームをしたりユーチューブを見たりする時間を少しでも減らし、読書の時間を増やしてみてはいかがでしょうか。そして、興味のある本を読むことから始めて、少しずつ読書をする習慣を身につけて欲しいと思います。

「心の通うあいさつを」

 新年度がスタートして1ヶ月が過ぎました。新入生もすっかり学校に慣れ、毎日子どもたちの明るく元気な声が響いています。小学校の登校班の班長さんは、リーダーとしての自覚が高まり、下級生に優しく声をかけながら登校しています。新年度を迎えて、とても頼もしく感じています。
 ところで、あいさつを漢字で書くと「挨拶」となります。「挨拶」について調べてみますと、「挨」は「自分の心を積極的に開いて近づく」という意味で、「拶」は「心を開いた状態で、人の心に迫る」という意味と捉えることができるそうです。遠くからでも大きな声で「おはようございます。」と元気にあいさつをしてくれる小学生。自転車や徒歩で登校してくる中学生たちも明るいあいさつで、たくさんの元気を私にくれます。地域の方々も立哨指導をしている私に、あいさつをしてくださいます。本校の一階廊下には、「あいさつ通り」という看板がありますが、小来川地区全体が「あいさつ通り」だなと感じています。毎朝、子どもたちの登校を見守りながら、私自身が清々しい気持ちにさせていただいています。
 あいさつとは、人と人とのコミュニケーションを図るために必要な基本的要素です。明るく元気な気持ちのよいあいさつを意識して、心の通うあいさつをしたいものです。

「新年度を迎えて」

 あたたかな日差しがふりそそぐ校庭に子供たちの元気な声が響き、令和四年度がスタートしました。日頃より地域の皆様、保護者の皆様には、本校の教育活動に深い御理解と御支援をいただき、心より感謝申し上げます。
 今年度は、入学式に小学一年生四名、中学一年生一名を迎え、全校児童生徒二十二名と教職員二十三名で令和四年度の教育活動をスタートできることを嬉しく思います。
 今年度、本校では目指す子ども像として、次
の三つを掲げ取り組んでいく所存です。・心身共に健康で、自ら問題を発見し解決 できる児童生徒(体)
・広い視野と見識を持ち、主体的に判断で きる児童生徒(知)
・多様な人々と協働できる児童生徒(徳) 我々教職員一同、子どもたちが早く新しい学年での学習や生活に慣れ、毎日の学校生活が充実し、安全で安心して過ごすことができる場となるよう努めて参ります。
 今年度も新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、保護者の皆様や地域の皆様にも様々な御協力をお願いすることがあると思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。
   
 学校教育目標「心身の健康を一に、学びを求め、礼節を舎す児童生徒」
 学校経営の基本理念
「一人一人の児童生徒の人格を尊重し、個性の伸長を図りながら、児童生徒自ら現在及び未来における自己実現を図っていくための自己指導能力の育成に努める。」

今年度の御支援、本当にありがとうございました。

 小来川振興会長様をはじめとする地域の皆様、PTA会長様をはじめとする保護者の皆様、1年間たいへんお世話になりました。小来川小中学校の教育活動を温かく見守っていただき、心より感謝申しあげます。
 さて、今年は本県で42年ぶりに国民体育大会が開かれます。日光市においても8年ぶりの冬季大会が開催されました。栃木県で同一年に本大会と冬季大会が開かれるのは初めてのことだそうです。本校の子どもたちも、参加される県の皆様の応援のぼり旗を作成するなど協力をしました。しかし、新型コロナウイルス感染症拡大により、原則無観客で開かれることとなり、直接応援することはできませんでした。今年度も、本校におきましては行事等の削減や中止を余儀なくされました。子どもたちも楽しみにしていた地区大運動会が本校のみの開催となり、盆踊りや地区文化祭も中止となってしまいました。
 令和4年度は、今年度の変化を土台にして、様々な面での見直しを図りながら、よりよい「学びの保障」を維持できるよう努めたいと思います。子どもたちの健やかな成長のため、全職員、力を合わせてまいりますので、どうぞ変わらぬ御支援と御協力をお願い申し上げます。

本年もよろしくお願いいたします。

 令和4年がスタートし、約一ヶ月が過ぎようとしています。昨年は、様々な御支援と御協力を頂きまして、誠にありがとうございました。学校では、新学期早々の寒さにも負けず、子どもたちの笑顔と元気な歓声が戻ってきました。子どもたちの表情には、寒さに負けず3学期も頑張ろうという気持ちにあふれています。

 始業式では、「光陰矢のごとし」という言葉を紹介しました。3学期は、一番短い学期であり、大切なまとめの時期です。一日一日を大切に過ごすとともに、進級への準備をしてくださいと子どもたちに伝えました。

 学校におきましても、今年度の学習面・生活面のまとめをしっかりとしていきたいと思います。また、中学3年生にとっては進路を決める大切な時期となります。この3学期が4月から取り組んできた今年度のまとめとして、大きな成果が上がるように支援していきたいと思います。

 そして、今年も子どもたちにとって「楽しい」学校であり、保護者や地域の皆様に「信頼」される学校であるように、保護者・地域の皆様の御理解・御協力を頂きながら、教職員一同、力を合わせて努力していきたいと思います。本年も、どうぞよろしくお願い申し上げます。

「気持ち」をかたちに

 毎年、十二月に人権週間があり、本校でも十二月八日に人権集会が行われました。 集会の中で、子どもたちに十年前に起きた東日本大震災の後に、テレビで何度も流されたCMについて紹介しました。そのCMは、「心はだれにも見えないけれど、心づかいは見える。思いは見えないけれど、思いやりは見える。その気持ちをカタチに」というものです。これは、埼玉県出身の詩人である宮澤章二さんという方の「行為の意味」という詞から作られたCMです。宮澤章二さんは、著書の中で「思いやりの気持ちを持っていても、なかなか行動に移すことは難しい。しかし、その美しい気持ちは、行為になってこそ、初めて意味があることに気づいてもらいたい。」とおっしゃっています。
 本校の子どもたちは、とても優しく友だちを思いやったり気遣ったりすることができています。そこで、学校以外の場所でも見ず知らずの人に対して、その様子を察し行動に移してもらえたらなと思います。これは、ためらいもあり大人であっても勇気がいる行為で、「気持ち」を形にするのは、なかなか難しいことだと思います。私たち誰もが、勇気をもって心遣いや思いやりを行動に移すことができるといいなと思っています。

「ウィズコロナ」の時代へ

 11月に入り、秋らしい日が多くなりました。学校から見える山々も紅葉が始まり、男体山の頂きも白くなってきました。秋晴れの気持ちの良さに、日常を忘れてしまいそうになることがあります。
  最近は、栃木県におきましても新型コロナウイルスの感染者がゼロという日もあり、急速に収束に向かっているようにも見えます。お陰様で、本校の教育活動も少しずつではありますが、戻ってきています。先日は、延期となっていました中学校の修学旅行が、11月10日から12日の2泊3日の日程で無事実施することができました。京都の町も日常を取り戻し、観光客や修学旅行生で活気が溢れていました。修学旅行2日目では、生徒だけで、自分たちが立てた計画で見学地を周り、友情を深めながら楽しい思い出づくりをすることができました。また小学生は、今までリモートでしか実施できていなかった他校との交流学習を、今後再開できそうです。
 テレビでは、新型コロナウイルスの存在を前提に新しい日常を築く「ウィズコロナの時代へ」という言葉がよく聞かれるようになりました。学校におきましては、今後も気を緩めることなく、今まで通りの感染症対策を続けていき、新しい生活様式を徹底して、安全と安心の日々となるように努めていきたいと思います。
 保護者の皆様や地域の皆様には、子供たちの学びを止めないための本校の教育活動に多大なるご理解を賜り、厚く御礼を申し上げます。引き続きのご理解とご協力を、よろしくお願いいたします。

「チーム小来川」を楽しみに

 感染症対策等の制限がある中ではありましたが、学校内での運動会を実施することができました。緊急事態宣言が発令され、今年度も「小来川ふるさと大運動会」を実施することができず大変残念に思いました。しかし、児童・生徒たちは練習時間もあまり取れない中、運動会に向けて、一生懸命に練習に励んできました。    
  運動会当日は、時折小雨の降る生憎の天気ではありましたが、児童生徒、保護者の皆様と共に、予定した種目全てを実施することができました。『今 発揮 頑張ってきた 積み重ね』というスローガンのもとに、子どもたちの頑張っている姿を保護者の皆様にお目にかけられたことを、たいへん嬉しく思っています。そして、親子種目や全校リレーなど、みんなで思い出に残る楽しい運動会となりました。特に全校リレーでは、当初、六チームの参加予定だったのですが、保護者の皆様と教職員のほぼ全員が参加することとなり、全八チームでのまさに全校リレーとなりました。お陰様で、たいへん盛り上がり、「チーム小来川」を感じました。
  来年度は、ぜひ伝統ある「小来川ふるさと大運動会」を地域の方々と共に実施できることを願っております。地域の方々には、日頃より本校の教育活動に御協力頂き、大変感謝しております。きっと二年分の思いを爆発させ、盛大に行われると共に、地域全体の「チーム小来川」を体験できることと楽しみにしています。

勇気をもって相手のために

 夏休みが終わり、一番嬉しかったのは、久しぶりに元気な子どもたちに会えたことです。しかし、二学期のスタートは、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、午前中のみの授業となり、少し気の重いスタートとなってしまいました。始業式の朝、通学路で子どもたちの登校の様子を見守っていると、突然雨が降ってきました。私は持ってきた傘を差しながら、一学期の出来事を思い出していました。
 「校長先生、傘貸しましょうか。」
 その日も、今日のように朝、突然小雨が降り出しました。しかし、あいにく傘を持っていませんでした。すると中学一年生の女の子が挨拶をした後に、声をかけてくれました。自分が持っている傘を私に貸してくれるというのです。自分だって濡れてしまうのにと、最初私は「大丈夫だよ、ありがとう。」と答えました。でも、声をかけてくれた気持ちがうれしくて、「やっぱり貸して。」と言って借りることにしました。その子のすばらしいところは、自分のことより相手のことを考えたことと、思ったことをすぐに行動に移したことです。困っている人を見かけても声をかけることは、たいへん勇気のいることです。私も今までいろいろなことがありました。勇気をもってやっとの思いで声をかけたのに断られて気まずい思いをしてしまったり、すぐに声をかけられずにタイミングを失い後悔してしまったり。また逆に、雪道で車がスリップをして動かなくなってしまった時に、後から来た若者のグループに、車を押して助けてもらったこともありました。このことがあってから、私は自分がしてもらった親切を思い出し、困っている人を見かけたら積
極的に声をかけようと心に決めました。

 本校の子どもたちみんなにも、相手の気持ちを考え、勇気をもって積極的に行動に移せる人に成長してほしいなと願っています。

「個別最適な学び」について

  まもなく1学期が終了します。7月22日からは、34日間の夏休みとなります。昨年度は、学校が始まってすぐに臨時休校となり、夏休みも短縮されました。まだまだ例年通りとはいきませんが、プールの授業が再開されるなど、少しずつではありますが学校生活も戻ってきています。子どもたちには、感染症対策を続けながら、夏休みでしか体験できない自然体験など長期休業をうまく活用した過ごし方をしてほしいと思います。合わせて1学期中に子どもたちに配付致しましたタブレットも、大いに活用されることを期待しています。
 ところで、新学習指導要領の中に「個別最適な学び」という言葉が出てきます。「個別最適な学び」とは、一人一人の理解状況や能力・適性に合わせた個別最適化された学びを行うことで、多様な子どもたちが誰一人取り残されることがないようにするのが目的です。個別最適化された学びのベースの一つは、ICT機器を活用した教育方法です。子どもたち一人一人に合わせた学習環境の提供も個別最適化された学びの実現のために重要な要素です。年齢や学年ではなく、子どもの能力に合わせた学習環境を提供し、より子どもたちに寄り添った学習環境の実現が期待できます。タブレットを使えば、苦手科目の復習として既習学年の内容を学ぶことができます。また、予習として、まだ習っていない学年の学習に取り組むこともできます。子どもたちには、自分のペースで、自分の進度に合わせた学習を自由に進めてもらえたらと思っています。
 夏休み中には、たくさんの活動や体験を通して、子どもたちが大きく成長し、始業式には日焼けした健康な体で登校してくるのを楽しみに待っています。

自己有用感について

 「自己有用感」という言葉を聞いたことがありますか。自己有用感とは「自分の属する集団の中で、自分がどれだけ大切な存在であるかということを自分自身で認識すること」です。「自己有用感」が高い子は、思いやりのある行動ができる、友達と協力できる、学習意欲が高いというような意識や自覚があり、集団の中などで「自分に自信を持って主体的に行動できる」ようになると言えます。日本の児童生徒の場合には、他者からの評価が大きく影響し、「褒めて(自信を持たせて) 育てる」という発想よりも、「認められて(自信を持って) 育つ」という発想の方が、子供の自信が持続しやすいと言われています。日常生活の中で使うことはあまりありませんが、毎日の様々な場面の中で育てられていくものです。
  「自己有用感」を高めるには、子供自身に目標や工夫する点、努力する点などを考えさせておき、その基準に沿ってどこまで達成できたのかを評価することが「認める」という行為では重要になります。それが、「自己有用感」を育みます。単に良かった・悪かったと評価するだけの「褒める」では、「自尊感情」(自己に対して肯定的な評価を抱いている状態)を育むことはできても、
「自己有用感」を育むことにはなりにくいのです。「自己有用感」を獲得することは、「自分でもできる」という子どもの自信や集団の一員としての社会性が身につくだけでなく、自分は価値のある人間だということを理解する「自尊感情」を高めることにもつながります。奉仕活動や職場体験活動等の他者との交流体験を通して、他者を好意的に受けとめたり、他者との絆や社会とのつながりを感じとったりする中で「自己有用感」は獲得されていきます。学校と家庭とが連携して、これらのことを意識しながら、子どもに関わっていく必要があります。学校では日常の授業や児童生徒会活動、清掃活動、宿泊学習や様々な行事などを通して指導して参ります。御家庭でも、ぜひ、意識して取り組んで頂けたらと思います。(参考資料:文部科学省 国立教育政策研究所 生徒指導リーフ18)

中学校で新学習指導要領がスタート

 小学校は昨年度から、中学校は今年度から新学習指導要領がスタートしました。
 新学習指導要領には、学校で学んだことが子供たちの「生きる力」となって、明日に、そしてその先の人生につながってほしい。これからの社会が、どんなに変化して予測困難な時代になっても、自ら課題を見付け、自ら学び、自ら考え、判断して行動し、それぞれに思い描く幸せを実現してほしい。そして、明るい未来を、共に創っていきたいという願いが込められています。(文科省より)
 また、時代の要請に応える学びを目指す「GIGA(Global and Innovation Gateway for All)スクール構想」が、多様な子供たちを誰一人取り残すことなく、子供たち一人一人に公正に個別最適化され、資質・能力を一層確実に育成できる教育環境の実現に向けてスタートしました。本校におきましては、昨年度は、ZOOMを利用した他校との交流遠隔授業の実施しました。更に今年度は、大型連休前に一人一台の端末の配布をしました。これは、単にコロナ禍のオンライン授業や災害時の対応が目的ではなく、これまでとは根本的に異なる「自ら学べる」教育を実現しようとするものです。一方で、社会の変化を見据え、新たな学びへと進化を目指します。そして、「よりよい学校教育を通じてよりよい社会を創る」という理念の実現に向けて、保護者の皆様や地域の皆様のお力をお借りしながら教育活動を充実させていきたいと考えております。御支援・御協力の程、よろしくお願い致します。

 

令和3年度がスタートしました。

 令和3年度がスタートしました。

 私は、4月1日から校長として赴任致しました橋本です。
 鹿沼市からの異動で、日光市での勤務は初めてですので、保護者の皆様、地域の皆様のお力をお借りしながら勤めて参りたいと思っています。また、前校長の後を受けて、穏やかな子どもたちの良さを伸ばしつつ、体力や生活面の課題を少しでも解消できるように学校経営を行っていきたいと考えています。
 どうぞよろしくお願い致します。

  昨年度は、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点からたくさんの教育活動が実施できませんでした。現在は、ウイルスの実態解明や対応策も進みました。また新型コロナウイルスワクチンの接種も始まりました。今年度は、プールも実施の方向で進むなど、完全ではありませんが少しずつ例年の教育活動が戻りつつあります。
 しかし、第4波も来ていると言われています。気を緩めず、状況に慣れず、今後も感染症拡大防止に努めながら教育活動を実施していきたいと思います。

 保護者の皆様、地域の皆様の御理解、御協力をよろしくお願い致します。

「ホタルも知ってるきれいな川」

 3年前に小来川小中学校に赴任したとき、「水きよらか 心もきよらか」という生徒会の看板に出迎えていただきました。緊張して学校に向かっていたので、ほっとしたことを覚えています。調べてみると、生徒会で作成した看板は小来川地区内にたくさん存在することがわかりました。でも、その多くが傷んでいる状況にあります。そこで、児童生徒会と学校・PTAで協力して、修繕することを考えました。今年度は、コロナ禍で暗いニュースが多かったので、明るい話題を学校から発信するきっかけにしたいと思っています。現在、15枚の作成を進めています。
  先日、昭和30年代に小来川小中学校を卒業された方が、思い出の品物と写真を届けてくださいました。小中学校時代の思い出をお聞きしました。当時の学報を懐かしそうにご覧になり、現在の学報を見て続いていることに驚かれました。小来川には、たくさんの伝統を受け継いでいこうという強い意志があります。この伝統を今後とも誇るべきものとして、よい形で後世に伝えていきたい。この看板も、その一つ時代を越えてつながっていくもの、そしてこの後の小来川を支えていくのは、標語を考えた子どもたちです。
 学校から家に向かうとき、「ホタルも知ってるきれいな川」という看板に見送られます。今年の夏に、小来川でホタルを見ました。次第に暗くなっていく中で、淡い光が1つ2つと増えていき、数えきれないホタルが舞う様子は、本当に美しい時間でした。看板を見るたびに、あの情景が浮かんできます。

「答えがない問題 答えが出にくい問題」

 3月の集会では、哲学について話しました。図書室に、「10歳の君に贈る、心を強くする26の言葉 ~哲学者から学ぶ生きるヒント~」(えほんの社)があって、手に取ってみたからです。冒頭に、
「古代から数々の哲学者は、世界や人間について考えてきた。いまだ答えが出ないもの、心理を追究したもの、人の心を救うもの…。しかし世界はとても広く、まだまだ多くの謎に包まれている。(中略)哲学を通して、君は今まで意識したことがなかった世界を見るだろう。(後略)」
 図書館で調べると、たくさんの子ども向け哲学書があることがわかりました。そこには、素朴な疑問への考えが示されています。例えばこのような疑問です。
「勉強ができないけど、どうしたらいいの。」
これには、ソクラテスの「無知の知」が紹介されていました。みんな自分が知っていると思い込んでいるだけで、実は何もわかっていない人が多い。思い込んでいると先に進めないので、何も知らないと知っている人は前に進める。できないとわかっているから、努力できると紹介しています。改めてこうした言葉にふれると、新たな考えがわいてくるようです。いろいろなことを知って考えることを、心の小部屋を増やすと表現してありました。心の小部屋を増やすと心が強くなる。そう信じたいです。
 今はコロナ禍で、これまでにない学校生活を過ごしています。
「よりよい生き方って何だろう。」「本当の幸福は何だろう」
この時間だからこそ、考える価値があると思います。考えることによって、よりよく生きるヒントがつかめることを願っています。

「諸行無常から日々是好日へ」

 「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。」
これは平家物語の冒頭文です。祇園精舎の鐘の音は、この世のすべては絶えず変化していくものだという響きが含まれています。
 令和2年度は、本当に変化の多い1年間でした。4月には、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、3日間登校した後、約2か月間の臨時休業となりました。学校には子どもたちの姿はなく、教職員も交替で在宅勤務をしました。その後、分散登校という一斉に登校しない登校日を経て、6月1日に学校は再開されました。登校時には体温を測り、常時マスクを着用する。いつもまわりと距離を保つソーシャルディスタンス。再開直後は、とまどっていた子どもたちも次第に慣れていきました。校外学習など、当たり前の教育活動が制限されて、徐々に落ち着きを取り戻したのは、2学期が始まった8月下旬でした。修学旅行、宿泊学習を工夫して実施したり、校庭で歌を歌ったり、1人分ずつ調理実習をしたりして、学校の日常を取り戻す日々となりました。しかし、様々な状況が変化し、その対応に追われる日々でもありました。その影響で、ふるさと大運動会や小来川文化祭は実施できませんでした。大きな行事のなかった学校の時間は、諸行無常の響きにつながるような気がしていました。
 諸行無常の響きの中で出会った言葉が、「日日是好日(にちにちこれこうにち)」です。「日々是好日」は雲門禅師の悟りの境地を表した言葉です。今日はよい日だ悪い日だというこだわりやとらわれをさっぱりと捨てて、その日1日をただありのままに生きる、清々しい境地です。この一瞬を精一杯に生きると言うことです。その一瞬一瞬の積み重ねが一日となれば、それは今までにない、素晴らしい一日となるはずです。「〇〇はできない」から「〇〇はこうしたらできる」と、気持ちが前向きになってきました。この1年間は、その日その日、1時間1時間を大切に過ごした1年間にもなりました。
 このようなコロナ禍の中で教育活動に集中できるのも、教育振興会長様をはじめとする振興会の会員の方々、小来川の地域の方々の支援によるものが大きいと感じています。多くの支援により、子どもたちは充実した教育活動を行うことができました。また、スクールガード・図書ボランティア・お掃除し隊などのボランティアの方々も、様々な配慮をしながら活動をしていただきました。そして、学校を理解し支援してくださる保護者の方々の協力を得て、学校は今年度1年間、無事に過ごすことができました。ありがとうございました。
 まだまだコロナ禍の影響は続くと思われます。臨時休業中に、校長室の文書を整理する機会がありました。小来川学報についても、「村と学校」の創刊号から目を通すことができました。その発刊の辞が目にとまりました。
「人間の住む世界の歴史を振り返って見ると幾度か大きな変わり方をしている。(中略)我々は学問と生産と生活を一体とする建設的教育に立ち上がらねばならない。性急に立ち上がる前に暫く我々の足下を見ようではないか。」
 現在の私達もしっかりと足下を見る機会をいただいているのかもしれません。これからしっかりと立ち上がるために、今後の行くべき先をしっかりと見極める時間をいただいているのでしょう。この一瞬を精一杯生きることで、前に進んでいける気がしています。

「始まりと終わりを意識する」

 令和2年はコロナで始まりコロナで終わった1年でした。令和2年を振り返ると、職務上、行事や集会などで児童生徒に話す機会があります。新型コロナウイルス感染症についても話しましたが、令和2年に話したことで一番心に残った言葉は、「始まりと終わりを意識する」でした。「大人になってこまらない自分コントロール」という本を紹介した時です。自分の分身となる脳をうまく使うと、自分自身がコントロールできる内容でした。
 自分をコントロールする方法の1つとして、しぐさを意識するとうまくいくことが紹介されていました。「~したら、~する。」「水道で水を出したら、最後まで止める。」「ドアを開けたら、最後まで閉める。」「くつをぬいだら、くつをそろえる。」始まりと終わりを意識すると言うことです。意識してみると、様々なことが見えてきました。例えば、1日の始まりと終わり。朝は様々なことをしています。朝食を食べたり着替えたり顔を洗ったり。1つでも忘れてしまうと、1日がぼんやりしてしまうようです。終わりは1日のことを振り返り、反省したり自分で自分をほめたりしていました。
 始めるときは、意識しているような気がしますが、終わりを意識することは少なかったように感じました。始めるときに、終わりを意識して始めるとうまくいくような気がしてきました。12月には、管理栄養士さんに健康管理について指導いただく機会がありました。約半年間で、体重を減らしてより健康な体になることを一緒に計画しました。終わりを決めているので、がんばれるような気がしています。コロナ禍も終わりが意識できると、がんばれる気がしています。

「見える化」

 今年度は新型コロナウイルス感染症の影響で、学校は大きく変わりました。臨時休業中は、教育活動について考える日々でした。そこで思い立ったことは、意識することの見える化です。よくダイエットなどをするとき、目標体重を紙に書いて貼っておくように、意識したいことを、紙に書いて貼ってみました。
 現在、職員室には人権集会で話した「自尊感情」が掲示してあります。校長室には、書道教室で指導いただき、自分で書いた書道が掲示してあります。
「普通の人は、普通に生きているのが1番幸せです。しかし、普通に生きていくのが、1番難しい。」
 コロナ禍の今、普通に過ごすありがたさを感じています。制限はあるけれども、精一杯生きたいと思っています。

「ほこらしいという気持ち」

 「グローバル化」という言葉が、教育現場で使われるようになって久しくなります。情報通信技術や交通手段の発達により、人・もの・情報の動きが活発になり、私達の意識はは大きく外に向いていました。そのような中、令和2年度は、コロナウイルス感染症拡大防止のため、外への意識が一気に止まったように感じました。4・5月は、臨時休業、自粛生活や在宅勤務などで、私達の意識は外から内に向いてしまったようです。
 12月の集会では、「ほこらしい」という気持ちについて話しました。人権週間にあわせて、たくさんの気持ちの中から「ほこらしい」という気持ちを取り上げてみたのです。本校の人権教育の実践課題の中で、「自尊感情を育む教育活動の工夫」があります。自尊感情とは、自分自身をかけがえのない存在として認め、欠点も含めて自分自身を好きになる感情のことです。自分らしく生きようとする自分を受け入れることにより、まわりの人を、自分と同じようにかけがえのない存在として認めることにつながります。
 「ほこらしい」気持ちがもてれば、失敗してもまたがんばろうとしたり、人を信じて、人に助けを求めたりすることができます。自分のだめな部分を見せることもできます。まわりの人に対する思いやりも深くなります。内への意識は、マイナスだけでなく、こうした気持ちにつなげることも考えられます。
 日本の若者は、「自分自身に満足しているか。」という質問に対して、肯定的な回答が少ないと言われています。それは、年齢が上がるにつれてもっと低くなるそうです。コロナ禍の今、しっかりと自分と向きあって、「ほこらしい」自分をもってほしいと願っています。

命を考える

 11月の初めに読書週間がありました。その中で、読み聞かせをする時間を設定していただき、小学生に何冊かの本を読みました。テーマは「命」です。その中で、「電池が切れるまで」という本から「命」という詩を紹介しました。「命」は、長い闘病生活の末に短い生涯を終えた11歳の女の子が、亡くなる四か月前に書いた詩です。その一部を紹介します。
「命はとても大切だ
 人間が生きていくための電池みたいだ
 でも電池はいつか切れる
 命もいつかはなくなる
 電池はすぐにとりかえられるけど
 命はそう簡単にはとりかえられない」
生きたいという気持ちがまっすぐに伝わる詩でした。長野県立こども病院の院内学級で学ぶ子どもたちの詩と絵は、私達の心にまっすぐに響いてきたように感じました。
 現在は、コロナ禍という思うように生活できないもどかしさを感じています。様々な場面で、今までの当たり前が失われています。学校生活も同様です。こんな時だからこそ、日常の生活を無事に過ごすことができていることが、本当にありがたいことであると、改めて確認することができました。
 学校では、予定していた行事も、中止や変更になったものもあります。でも、修学旅行などの校外学習の一部が再開されました。学校でも日常のありがたさをしみじみと感じています。

ゾーンに入る・フロー体験

 今年は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、伝統ある小来川ふるさと大運動会はできなくなりました。学校だけの運動会となりました。児童生徒は運動会に向けて、精一杯練習に励んできました。練習や本番で、スポーツ選手が使っている「ゾーンに入る」や「フロー体験」について経験しました。「ゾーンに入る」や「フロー体験」とは、自分のもっているエネルギーが1つの目標に向けて集中して、行動できている状態のことです。運動会は、それが経験できる機会です。
 まず、やればできる課題に取り組みます。運動会では、走る、踊る、投げるなどがその課題です。そして、「今やっている行動」に集中します。簡単そうに思えますが、日頃私達は、いろんなことを気にしながら過ごしています。授業中、学習しながら給食は何か考えたり、家に帰ってからやるゲームのことを考えたりします。今やっていること以外のあまりで目の前の学習や運動に集中するのです。しかし、運動会は目の前の種目以外に気を配りません。そんな圧倒的な集中状態なのです。どうすれば勝てるのか、そのために何をしなければならないのか。そのような明確な目標が運動会にはあるのです。
 もう1つよいことがあります。「ゾーンに入る」や「フロー体験」は、不快なこと、気になることを忘れることができるのです。今のコロナ禍の無意味なストレスを消し去った状態でもあるのです。失敗の不安に負けず、ただ自らの成功を信じて、自分の行動を高レベルでコントロールしている感覚です。それにより普段ならできないような行動をすることができるのです。今やっている行動と自分自身が一体化する感覚です。
 運動会当日は、児童生徒、保護者の皆様とともに、こんなことができたという楽しい思い出になる運動会、大変な1年だったけど運動会はよかったなと思える運動会、気持ちよい時間が過ごせたなと思える運動会になりました。来年度はまた、地域の方々と伝統ある小来川ふるさと大運動会を実施したいと切に願っています。

ライフキャリア・レインボー

 私達は、まわりの人達や社会とのかかわりの中で、仕事、家庭、地域社会の一員など、様々な役割を担いながら生きています。これらの役割は、人生という時間的な流れの中で変化しつつ積み重なり、つながっていくものであると言われています。
 今年度から、自分の成長の足跡を振り返りながら現在の自分自身を見つめ、自分の将来や働きたい仕事、生き方を考えることができるようにするキャリア・パスポートを作成していきます。キャリア教育にかかわる授業の振り返りカードなどを1つにまとめて保管して、時間の経過とともに自身の変容や成長を自己評価できるようにしていくものです。このパスポートは小中学校の9年間持ち上がり、さらには高等学校に送るようにするしくみとなっています。
 私達は子どもでも大人でも1つの役割だけをしているのではなく、いくつかの役割を年齢や立場によってあわせて演じています。それを米国の教育学者のドナルド・E・スーパーがアーチ状の虹のように表現したことから、ライフキャリア・レインボーと名前がついています。人生全般にわたり、社会や家庭で子ども、学生や職業人など、様々な役割の経験を積み重ねて初めて自身のキャリアがつくられると考えられています。
 子どもたちは、まだまだ虹の急な上り坂にいます。本校の特色である小中一貫や体験活動に取り組んで、子どもたちの社会的・職業的自立に向けた基盤となる力が育つこと、地元への理解・愛着・誇りを育む教育を推進していくこと、これらを進めることによって、光り輝く虹が見えてくると思っています。

持続可能な開発目標

 7月1日(水)児童・生徒会総会が開かれました。臨時休業により2か月遅れの開催となりました。生徒会代表のあいさつ、児童会・生徒会の活動方針、部活動紹介等がありました。地域教育協議会の委員の方々にも、児童・生徒会総会の様子を見ていただきました。
 児童・生徒会総会では、持続可能な開発目標(SDGs)について話しました。世界を変えるための17の目標「SDGs(エス・ディー・ジーズ)」。途上国も先進国も含めた世界中の一人ひとりに関わる取り組みです。「SDGsの達成に向けて、自分たちはどんなことができるのか。」となると、とてもとても大きな目標になってしまいますが、子どもたちの生活とこれらの課題が関連があり、学校や地域などの身近な課題解決の先に、SDGsの達成があると考えたからです。このような活動をとおして、子どもたちに社会の一員として主体的に参画しようとする力や、自分たちの生活をよりよくするために行動しようとする力を育てることにもつながると考えています。
 現在、新型コロナウイルスの影響から、学校生活も様々な制約を受けています。この状況の中で、社会や世界の現状を、自分との関わりから「自分のこと」としてとらえることが大切だと思っています。現状を踏まえて問題意識をもちまわりの人達と共有し、その解決に向けての手立てに取り組んでいくことが求められています。
 児童・生徒会総会にあたり、地球でずっと暮らしていけるように、知恵を寄せ合ってできた「持続可能な開発目標」を意識してほしい。一人ひとりにできることや小さい行動から考えていってほしい。自分たちにできることから始めてほしい。なぜなら、目標の期限の10年後の世界を動かしているのは子どもたちだからです。

「当たり前の生活様式」から「新しい生活様式」

 令和2年6月1日。新型コロナウィルス対応のための臨時休業が終わり、学校が再開しました。3か月前までは、毎日の学校生活はずっと続くものだと思っていました。日課どおりに進む時間。学校暦に予定された行事の実施。ずっとこのように日々を過ごしていました。「当たり前」の日常があったのです。社会状況の変化によって、「当たり前」ができなくなって、「当たり前」なことはどこにもないことに気づきました。「当たり前」の日常の時間が続くことが特別なことだったのかもしれません。
 学校が再開して、子どもたちが学校で生活することの意義を、改めて実感することができました。同時に、「当たり前」の学校生活も、臨時休業中の生活も、子どもたちにとって、等しくかけがえのない1日だったことも感じています。これからは、「当たり前」の毎日が価値あるものとして、教育活動を進めていきたいと考えています。
 これからしばらくは、新型コロナウイルス感染症と共に生きていく社会が前提となります。長丁場に備え、手洗いや咳エチケット、換気といった基本的な感染症対策に加え、感染拡大リスクが高い「3つの密」を徹底的に避けるために、身体的距離の確保といった「新しい生活様式」に、学校を含めた社会全体が移行することが求められています。学校においても、「マスクの着用」及び「手洗いなどの手指衛生」など基本的な感染対策を継続する「新しい生活様式」を導入し、感染及びその拡大のリスクを可能な限り低減しつつ、教育活動を継続し、子どもの健やかな学びを保障していくことを目指していきます。今後とも御協力よろしくお願いします。

53人の校長先生

 令和元年12月現在、校長室には29人の校長先生の写真が飾ってありました。小学校と中学校が別にあったときから、併設になって現在の校舎でスタートして現在に至るまでの、本校の歴史の変遷を感じることができます。長寿会の方々が校長室にいらしたときには、自分が在籍したときの校長先生の写真を見つけて、思い出話に花が咲きました。
 中学校の校長先生は初代からすべて飾ってありましたが、小学校の校長先生は、途中から掲示してありました。そこで、お名前だけでも掲示しようと、学報や小来川小学校100年史を元に調べ始めました。すると、校長室の写真より以前の写真も発見されました。小中一貫校に指定された記念に、小来川小中学校の歴史を感じられるように、歴代校長先生53人のお名前と、写真が確認できた49人のお写真をそろえることができました。学校にお出での際は、職員室に声をかけていただき、ご覧になってください。
 小中一貫校としての節目にあたって、これまでのよき伝統を踏襲しつつ、これからの新しい時代にあった特色ある学校づくりに邁進し、さらなる発展に向け努めてまいりますので、今後とも皆様の一層の御指導・御支援を賜りますようお願い申し上げます。

主体的な学び

 コロナウイルス感染拡大を防ぐため、4月13日より臨時休業が続いています。現在心配されていることは、学校での生活が送れない子どもたちの状況です。学習については、授業をできない中で、家庭での学習支援を進めています。通常の授業を思い浮かべると、いつでも先生がアドバイスしたり、問題の解答を確認してたりしています。やる気が起きなくても、そっと背中を押してやる気を引き出してくれます。考えが浮かばないと、いろいろな考え方を紹介してくれます。これらのことができない状況になっています。
 現在の私達は、様々なところで自粛が要請され、不自由な生活を送っています。こうした時間の中では、自分自身と向き合う時間が多くなります。自分と向き合うことにより今まで気づかなかった自分に気づくことがあります。私は、今まで時間がなくてやれなかったことの中で、やってみたらおもしろかったことがいくつか見つかりました。
 これからの社会を生き抜く子どもたちには、主体的な学びを十分に積み重ねていることが重要であると言われています。学校では手をかけ過ぎることで、子どもたちの主体性や創造性の芽を摘んでしまっていることがあったかもしれません。現在の状況はすぐには変わらないと思います。この環境で育つ力や姿勢もあると思います。「自分にとっておもしろいと感じるものは何か。」ということにしっかりと耳を傾けてください。そして、自分の未来のあり方と相談してください。見通しをもって粘り強く何かに取り組む時間となれば、学校が休業となっている時間も有意義なものとなるのではないでしょうか。

令和2年度のスタート

 令和2年度のスタートは厳しいものとなりました。新型コロナウィルス対応のため、3日間登校して臨時休業となりました。昨年度、約1か月間の臨時休業があり、久しぶりに登校してきた児童生徒は、きっと戸惑いを感じたことでしょう。新たに入学した小学校1年生も残念だったと思います。
 私達がこれまで1度も経験したことがない大きな動きが、世界中で起きています。このようなときに、自分たちにできることは何でしょうか。それは、自分の、そしてみんなの命を守るために、やるべきことを、約束を守って絶対にやり続けることだと思います。
 昨年度の集会では、免疫力を高める話をしました。ウィルスが体の中にいつ入ってくるかはわかりません。その時に、ウィルスと向き合える丈夫な体とエネルギーがあるかどうかで、病気の重さが変わってきます。エネルギーを蓄えるために、「早寝、早起き、朝ごはん」のような生活のリズムが大切です。日頃の生活においても、このようなときでも重要なポイントです。あせらず、当たり前のことを続けて、みんなでみんなの生活を守っていってほしいです。
 学校に登校できなくなると、学校に登校していたことが、当たり前でしたけれど、幸せな時間だったと感じています。学校には登校できませんが、時間は同じように過ぎていきます。児童生徒が、今の時間が将来、有意義なものだったと胸を張っていえるよう、大切に過ごしてほしいと願っています。
 学校教育目標
「心身の健康を一に、学びを求め、礼節を舎す児童・生徒」
 学校経営の基本理念
「一人一人の児童生徒の人格を尊重し、個性の伸長を図りながら、児童生徒自ら現在及び未来における自己実現を図っていくための自己指導能力の育成に努める。」

突然の臨時休業

 3月2日から24日まで、新型コロナウィルス対策として臨時休業になりました。児童生徒の健康・安全と感染の拡大防止のため、日光市内全校で実施しました。突然のことで戸惑いや不安もありました。学校ではできる限りのことを実行しました。ホームページでも、臨時休業中の様子を発信していますので、ぜひご覧ください。臨時休業中、教職員は家庭訪問や電話連絡をとおして児童生徒とふれあい、元気をもらいました。
 このような中での卒業式となりました。来賓の皆様の出席を控えていただき、参加者の健康状態を確認して、時間を短くして実施しました。参加者は、卒業生、在校生、保護者の皆様、教職員。例年より少ない人数でした。10日以上登校していない状態で、練習もままならない中で、卒業生は立派な態度で卒業証書を受け取りました。在校生も一生懸命送り出しました。会場となった体育館は、温かい雰囲気に包まれました。
 今回の新型コロナウイルス対策のための突然の臨時休業。いつもどおりの毎日が明日もやってくる。明日も学校がある。これはあたり前ではなかったのだと考えさせられました。自然災害や世界的な環境問題、人権問題など、児童生徒を取り巻く未来には課題がたくさんあります。どのような未来となっても、卒業生はこの小来川で学んだことを礎とし、誰かのために、自分のために、力と心を尽くせる人間になってくれると信じています。これからも教職員一同、卒業生の未来を温かく見守り続けていきたいと思っています。

海への憧れ

 私が小学校低学年の頃、海水浴に子ども会で行っていました。夏休み前に学校の校庭で、波がくることを想定して海に入る練習をたくさん積みました。海水浴当日はバスに乗って行きました。海が近づいてくると、パッと太陽と松林と海が見えるところがありました。その瞬間、思わず笑っていたことを覚えています。海を見たことがなかっただけに、海に対する憧れが非常に強かったのでしょう。その情景は今でも思い出すことができます。
 1月27日から29日まで、小学校5・6年生は2泊3日で臨海自然教室に行きました。本校にとっても私にとってもは久しぶりの行事でした。冬ということもあり、ギラギラした太陽とは出会えませんでしたが、3日間、日常とは違った環境で学習することができました。特に、思い出に残ったのは塩づくりだったようです。担任の先生が荒れる海から、必死でくみ上げた海水を煮詰めて塩をつくりました。湯西川小学校の子どもたちと協力してできた塩の味は格別だったでしょう。様々な活動や見学をとおして、たくさんの感激・驚き・ときめきを得ることができたようです。帰ってきたときの子どもたちの表情には達成感・充実感があふれていました。臨海自然教室は子どもたちにとってかけがえのない思い出の1つになったことでしょう。子どもたちは私ほどの海への思い入れはなかったですが、出発する前にめあてとしたことは、すべて達成することができました。
 今年度もこのような充実した教育活動ができましたのも、地域の方々や保護者の皆様のご支援のおかげです。ありがとうございました。今後ともよろしくお願いします。

 

卒業式

 今年の冬の寒さはやわらかかったものの、季節が春へと移りつつあることを感じるのはうれしいものです。春の訪れを感じるようになった今日のよき日に、保護者の皆様の御参列をいただき、令和元年度卒業証書授与式が挙行できました。
 卒業生のみなさん。ひとりひとりに卒業証書をお渡ししました。おめでとうございます。みなさんの新たな旅立ちを心よりお祝いいたします。小学校6年生は、来年度から中学生として学校を支えてもらいます。中学生としての自覚と行動を期待しています。
 中学校3年生のみなさんと私が一緒に過ごしたのは、2年間でした。この間、中学生として授業や部活動に真剣に励む姿は、私の胸を熱くしてくれたり、がんばろうと背中を押してくれたりしました。思い出とともに、みなさんの確かな成長を感じることができました。
 練習を続け、やりとげた運動会や文化祭。一瞬一瞬のみなさんの姿は、さすが最上級生といえるものでした。これまでの伝統を立派に引き継いでくれました。様々な行事での中学校3年生の姿は、これからの小来川小中学校に、あこがれと目標を与えてくれたことと思います。輝いていたことを私は忘れません。
 ここでみなさんの門出にあたり,2つの言葉を贈ります。
 1つめは、みなさんの「気持ち」についてです。今年度、何度かみなさんに投げかけた言葉です。文化祭で話した「菜根譚」にこんな言葉があります。
「見るべし、天地には1日も和気無かるべからず、人心には1日も喜神無かるべからざることを。」
意味は、天地の間にはたとえ1日でも、のどかな陽気がなくてはいけないし、人の心には、たとえ1日でも喜び楽しむ気持ちがなくてはいけないということです。心が軽くなったり重くなったりすることはあります。その中で穏やかで上機嫌な状態でいると、すべてはうまく進みます。どのような自分でいるかが大切です。自分の中にある確かなものを忘れず、目の前に広がる世界に果敢に、誠実に、挑んでいってください。
 2つめは、「小来川の四季」についてです。4番まであるこの曲は、小来川の風景を思い浮かべることができます。朝、登校時間前に校庭を歩いていると、この曲の風景が広がっています。
「山も小鳥も姿を映す 清い流れの小来川 春はほのぼの霞たな引く 夢の里」この里は、本当によいところです。これから、この里を離れることがあるかもしれません。泣きたくなったり、くじけてしまいそうになったりしたときには、どうぞ、ここで学んだ小来川の四季を思い出してみてください。体のどこかから、力がわいてくると思います。ここで学んだこと、ここで育ったことを誇りにして進んでいってください。
 最後になりましたが、保護者の皆様、お子様の御卒業、誠におめでとうございます。立派に成長しました姿に、これまでの時間を振り返り、感慨ひとしおと拝察いたします。明日からの新しい生活が、お子様が自分が求める未来に向かって、自分の足で歩き出そうとしています。これまで、御支援、御協力いただきましたことに、改めて感謝申し上げます。ありがとうございました。
 卒業生のみなさんの人生はこれからです。結びに、卒業生のみなさんにとってこれから続いていく未来が、幸多きことをお祈りしています。

そば打ち体験

 12月3日(火)。小学生は待ちに待った日を迎えました。「そば打ち」です。今年は、夏休みにそばをまいて収穫して、石臼でひいてこの日を迎えたので、昨年まで以上に気合いが入っているようでした。毎年、そば打ち名人の指導により、着実に技術を身につけています。
 そば打ちの第1歩は、そば粉をまぜることから始まります。その日の天候などによって、入れる水の量を調整するそうです。体験でも、数グラム単位で名人の方々は調整していました。そばは本当に繊細な食べ物なので、この調整こそが名人技なのでしょう。そして、そば粉に水を入れて混ぜる水まわしをして、水がそば粉に均等に行きわたると、小さなつぶがたくさんできます。小さなつぶを合わせながらこねていきました。この時、三角すいの形になる様にそば粉を練っていきます。ここまでは今年初めて挑戦しました。小さなつぶがだんだんとまとまってくる様子は、見ていても気持ちがよいものです。
 練ったそば粉を伸ばし、均一の厚みにしていきます。そして、そばを切っていきます。完成したそばは、すぐにゆででいただき、すぐに試食しました。みんなで協力してつくり、名人に整えていただき、1本1本気持ちを込めて切ったそばは、本当においしかったです。
 私が、勤務校を聞かれたとき、「小来川小中学校です。」と答えると、「この間そばを食べに行ったよ。」と返事がくるほど、そばの有名なところです。年1回ながら、うまくこねられた、うまくのばせた、太さがいっしょになったなど、充実感のあった時間となりました。その作業を見て、年越しそばを作ってみましたが、私は、まだ修行がたりないようです。

小中一貫校の研修会

 11月12日(火)。本校において、小学校教育研究会上都賀支部へき地複式部会・上都賀地区中学校教育研究会へき地教育部会の合同研修会が開催されました。日光市・鹿沼市の小中学校から先生方が集まり、本校の先生方もあわせると33人の研修会になりました。研修会では、小学校の「英語」「体育」「特別の教科道徳」の授業を公開しました。
 また、授業研究会では、本校の取組についてご意見をいただいたり、情報交換をしたりすることができました。本校は市教育委員会より今年度から、小中一貫校に指定されています。昭和50年度小中併設校として出発してから、様々な取組が40年以上にわたって蓄積されてきています。今回の研修会は、その成果を確認する場にもなりました。
 小中一貫の学習指導については、中学校職員が専門教科について、小学校の授業を担当しています。「社会」「理科」「英語」「体育」「音楽」で行っています。また、教科によっては小学校職員が中学校免許状により中学校の授業を担当することもあります。小学校1年生から中学校3年生まで在籍しているので、児童生徒の発達段階に応じた共通理解と指導が必要となってきます。授業を見ていただいた感想は次のとおりです。
・子どもが素直に自分の考えを言うことができていた。先生は、子どものつぶやきを聞き逃さず、授業で生かしていた。
・授業の仕掛け、場の設定など、労を惜しまず行っている様子がうかがえた。大人の手が入りやすいことも良さの1つである。
・協力的な学習態度を育てやすい。地域の方を講師として学ぶこともできる。
 たくさんのご意見をいただき、本校としての成果と課題を整理できた1日となりました。「小中一貫校」については、「学報」で詳しくお伝えします。

つなげてみようつながってみよう

 「2学期は、つなげてみようつながってみよう」
と伝えたのは、8月26日の始業式のことでした。学習したことや経験したことをつなげる、つながることができれば、学習した内容はどんどん広がり、生きた力となって働くと考えたからです。
 今年も小来川文化祭において、学校で学習したことを発表する機会をいただきました。小学生は英語の発表。中学生は創作劇から、最後は、小中合同での合唱という構成でした。子どもたちは、短時間でしたが文化祭のために練習を重ねてきました。限られた時間の中で精一杯がんばり、自分たちの想いを伝える表現を学び、仲間とともに努力してきた成果を、会場いっぱい表現することができました。
 当日の開会式では子どもたちに、文化祭の意義として、中国の古典で、洪自誠の書いた菜根譚という本の一節を紹介しました。
「心はいつでも空っぽにしておく必要がある。空っぽになっていれば正しいことは自然に解かる。心はいつでも充実させておく必要がある。充実していれば物欲など入る余地はない。」
 文化祭では、しっかりと表現するとともに、地域の発表、展示などから、心をいっぱいにするようなよりよい文化に触れ、社会の一員としての振る舞いを学ぶことができたと思っています。
 地域の皆様、保護者の皆様からの大きな拍手と温かいご声援に、子どもたちもたくさんの勇気をいただきました。一人一人が輝く感動の文化祭を、皆様と一緒に共有し、素敵な時間となりました。ありがとうございました。

ふるさと大運動会

 9月29日(日)。子どもたちの2年分の願いが叶って、晴天の下、伝統ある56回目の小来川親善体育祭、本校大運動会、合わせて、小来川ふるさと大運動会が実施できたことに心から感謝とお礼を申し上げます。開催に向けて、運営に関わってくださった方々、御臨席いただいた来賓の皆様、そして、お忙しい中、参加していただいた地域の方々に感謝申しあげます。ありがとうございました。
 子どもたちは運動会に向けて、短い期間ではありましたが精一杯練習に励んできました。その中で、仲間と協力し合い、自分のもてる力を出しきることの大切さ、すばらしさを学んできました。子どもたちにとっても、汗を出し、力を出し、声を出し、思い出に残るふるさと大運動会になったことでしょう。子どもたちは練習の成果を披露することにより、地域の方々に思いを伝える機会にもなったのではないかと思っています。
 また子どもたちは、地域の方々の真剣に競技する姿や、演技に声援や拍手を送る姿を見て、たくさんのことを学びました。演技をする人、応援する人、係の仕事をする人、観る人、みんなの心が一つになり、すばらしいふるさと大運動会になりました。
 今年の夏は天候が不順で、夏休みの間に校庭が荒れてしまいました。夏休みの後、保護者の皆様や長寿会の皆様方の力をかりて、きれいな校庭に戻していただきました。本当にありがとうございました。運動会が終わった後には、またゴミ1つ残されていないきれいな校庭が残っていました。
 地域の方々の協力によるすばらしい環境のもと、これからも子どもたちとともに、充実した時間を過ごしたいと思います。ふるさと大運動会に、参加された皆様方に、改めて感謝申しあげます。ありがとうございました。

夏休みのチャレンジ

 「夏休みには何かにチャレンジしよう。」
これが、子どもたちに1学期の終業式で投げかけた言葉でした。こんなことを言ってしまったので、自分でも何かに取り組んでみようと夏休みの研修等に臨みました。
 主に取り組んだのは、算数・数学と図画工作・美術です。算数・数学では、関数や微分積分をやさしい本で学習しました。小中学生の時と違い、点数に直結しないせいか、ゆとりをもって取り組めました。できなくても仕方ないという感じで学習していると、何かに使うために算数・数学を学習するのかではなくて、算数・数学の考え方で物事をとらえるとわかりやすいかもしれないという思いに至りました。数式は解けなくても、数式の考え方は少しわかったのです。出会ってから数十年経って、初めて算数・数学を学習する意味がわかりました。
 図画工作・美術では、小来川小中学校の校舎内に飾られている絵画を見ているうちに、自分の好きな絵はどういう絵だろうと考え、いくつかの美術館に行きました。訪れた美術館の学芸員の方からは、絵の中で見つけたことや感じたことを率直に表現してよいことを知らされ、思うように絵画などを見て、感じたことを話し合いました。当然正解はなく、どんな意見も認めてくれました。そうした経験から、この絵は好きだなとか、この彫刻はおもしろいとかと素直に表現できるようになりました。
 絵の見方を学ぶと歴史も気になりました。出会った「齋藤孝のざっくり!美術史」によると、「美術のスタイルは『関数』です。美術のスタイルという概念に当てはめると、スタイルとはy=f(x)の『f』という変換作用だということになります。『f』という『要素』とは、xに何かを入れるとyはこうなるというルール、法則性があるということです。(一部要約)」画家のスタイルをそれぞれの絵ではなくて、関数すなわち変換の法則性でとらえるとすごくすっきりしました。関係ないと思っていた事柄がつながることにより、少しだけ世界が広がり見やすくなった気がしました。
 自分の中にはどんな関数があるのだろうと確認しているうちに、長かった夏休みは終わりました。夏休みは私にとって大きな収穫があった時間となりました。

七夕の願いごと

 七夕の由来は、織姫・彦星の物語から始まります。竹に短冊をつけて願いごとをするようになったのは、江戸時代の頃からだそうです。機織りの名手であった織姫にあやかり、機織りの技が上達するようにというところから、様々な手習いごとの上達を願うようになったことがルーツとされています。手習いごとや寺子屋で学ぶ子どもたちが増えていったことから、上達を願う習慣が広がったのでしょう。
 私は子どもの頃、里芋の葉にたまったつゆを集めて墨をすり、その墨で文字を書いて願ったこともありました。時期は、旧暦の七夕として月遅れの八月に飾っていました。たぶん、剣道がうまくなりたいとか、卓球の試合で勝ちたいなど願っていたような気がします。農作物の豊作を祈るため、ずっとつくらされていました。
 今年も学校では、児童会で飾りをつくり全校生、教職員で願いごとをしました。何かが上達したい、家族に長生きしてほしい、お金持ちになりたい、何歳になったときこうしたい。様々な願いごとが飾られました。
 1年の中で願いごとをする機会は、何度かありますが、自分がしていることの上達を祈るのは、この機会が1番ではないでしょうか。現在していることの上達、将来の希望、家族の幸せ。どれも素敵なお願いです。これから楽しみな夏休みを迎えます。願いごとが願いだけに終わらずに、自分の頑張りの糧になるよう祈っています。

意識が広がった修学旅行

 修学旅行の思い出をたどると、みんなでお寺や神社をまわったことが思い出されます。修学旅行の目的とは、今も昔も日本の文化や歴史に興味をもつことではないでしょうか。普段の旅行と違い、同級生と旅行して学習することも大きな目的の1つです。
 今年度の中学校修学旅行を引率するにあたって、単に見学するだけではなく、日本の文化・歴史に興味をもって何かを学んでこようと考えました。その1つが仏像の見方です。これまで、特徴的な仏像は心に残っていたものの、仏像の種類や見分け方は知りませんでした。調べてみると仏像は、如来、菩薩、明王、天などに分類されることがわかりました。大きく4種類しかないのです。如来は悟りを開いた仏で人々を苦しみから救うものです。菩薩は修行中の身で人々を救うもの、明王は大日如来の化身の姿で、煩悩に怒りを表すもの、天は仏教を守護するもので、古代インドの神々が仏教に吸収されたものです。見分けるという視点によって見方が変わり、「大きな仏像がある」から「如来である盧舎那仏(大仏)がある」とイメージが変わりました。その後、なぜ如来が建立されたのかと思いが広がりました。仏像から日本の文化・歴史に意識が広がった瞬間でした。
 子どもたちの学習においても、興味関心がある部分的な事柄から、その全体へと広がることがあります。子どもたちが行っている学習は、部分と全体とのつながりを知ることによって効果が高まっていきます。現在は情報化の時代と言われて、世界中の情報がどこにいても見ることができます。部分はどこにいても手に入ります。まず、部分を手に入れるには、子どもたちの興味関心のセンサーに反応するかです。修学旅行は本物とふれ、そのセンサーが大きく反応していました。この経験が大人になったとき、どのような思い出となって残っているのでしょうか。

初めての獅子舞

 4月29日。東小来川公民館で生まれて初めて獅子舞を見ることができました。青い空の下、3人の舞い手が笛などの音楽に合わせて舞う獅子舞は、まさしく荘厳な舞でした。獅子舞は、ここまで順調に受け継がれてきたわけではないことをうかがいました。一時中断していた時期もありましたが、伝承していくために、舞い手を育成して、次の時代に引き継ぐしくみを整えることにより、現在につながっていることがわかりました。
 私の住んでいる地域でも、獅子舞があったと聞いたことがあります。現在では、お祭りのときに「頭出し」という、獅子頭だけを取り出す行事が残っているだけになってしまいました。このようなものを継承し、後世に伝えていくためには、地域の方々の積極的な関わりがあったことを知ることができました。
 昔は年中行事と呼ばれた、伝承的な行事が多くありました。日常と違った行事を行うことによって、楽しめるような工夫や地域の連携を深めていったように感じています。現在は、昔に比べて生活のリズムがはやくなり、年中行事も変化しつつあると言われています。学校においても、このような行事は大切にしていきたいと考えています。